歯の並び方

人間が誕生する前、動物の口は獲物をとらえ、噛み切るために先が尖ったいわゆるV字型の歯並びをしていました。ところが、人がサルから進化して登場し、それまでは四足で歩いていたのが後ろ足二本で立って歩くようになりました。そのため、手を使って獲物をとらえ、また火を使うことにより食料を柔らかく調理することができるようになりました。その結果口で獲物をとらえる必要がなくなり、また噛み砕くのにそれほど大きな力が必要ではなくなり顎の骨が退化していきました。そうして顎の骨は小さくなり、形もU字型になっていったのです。
また、人の歯は全部違った形をしていて役目もそれぞれ違います。そのために一つ一つの歯を区別しやすいようにそれぞれに名前をつけているのです。

歯は大きく分けて2種類の形があります。シャベル型をしているものと、臼型をしているものです。シャベル型をしている歯は、主に食べ物を噛み切る働きがあり、口の中で前の方に生えています。臼型の歯は、食べ物をすりつぶす働きがあり、口の中の奥の方に生えています。つまり、形によりその働きが異なるため、生えている場所が決まっているのです。

歯は一本一本生えてくる時期が違います。みなさんも子供の歯が抜けた後、大人の歯がその抜けた下から生えてくるのを経験したことがあるかと思います。歯はだんだんと生えそろい、最後にはきれいに並ぶのです。