糖尿病と歯周病との深い仲

タバコと並んで歯周病に大きな影響を与えるのが糖尿病です。
糖尿病患者は歯周病になりやすく、悪化させることが多いことが分かっています。血糖値が高くなると傷が治りにくいことや、唾液が出にくくなることが関係しています。
歯周病は歯茎の炎症から起こりますが、血糖値が高いと傷が治りにくいように、炎症もなかなかおさまってくれません。
また、唾液は口の中で水をまいて清掃をする散水車のような働きをしています。この水が足りないのですから、歯周病もどんどん進行していきます。
そして、最近、歯周病が糖尿病を引き起こしたり悪化させる原因となっている可能性が高いことが分かってきました。
歯周病を起こす歯周病菌が血液中に入ることがきっかけとなり、血糖値を下げるインスリン(ホルモンの1種)の動きを邪魔する物質が体内で増えると考えられるのです。
歯周病をほうっておくと、糖尿病になる危険性があるし、糖尿病予備軍の人やすでに糖尿病の人は、歯周病の治療をしないと、ますます糖尿病が悪化してしまう危険性があるのです。

★対策
糖尿病の可能性があると言われたとか、家族に糖尿病のある人は、糖尿病が発症するのを食い止めましょう。
食事のコントロール、定期的な運動が必要になりますが、まず、食べ過ぎに注意します。ゆっくり噛んで、一口30回ぐらいよく噛んで食べるようにしただけで、食べ過ぎを防ぐことができます。ゆっくりよく噛んで、を忘れずに。
次に常に体を動かすようにしましょう。エレベーター、エスカレーターに乗らない、できるだけ階段を上るなど、体を動かすことを心がけるといいでしょう。できれば、ウォーキングを週刊にすることです。歩く、歩くを心がけてください。