歯茎の腫れや出血はほっとけない

痛くもかゆくもないのに、歯の根元では歯周病が始まっています。

歯周病は、歯を支えている歯、歯槽骨が溶けてしまう病気です。痛くもかゆくもないので、気づきにくいのが厄介なところです。
「歯ブラシで磨くと血が出る」、「歯茎が腫れている」程度のところで気づくと、治療も比較的簡単ですので、ちょっとおかしいな、と思ったら、迷わず歯科医院に行きましょう。
歯周病の治療もむし歯の治療と同じように、検査から始まります。
まず、歯周ポケットの検査(ポケット・プローピング)をします。
歯周ポケットとは、歯と歯茎の間の隙間です。ここが歯周病の発生場所です。
歯と歯茎がぴたっとついていれば、ポケットはできないのですが、もともと1㎜ぐらいの歯肉溝という隙間があります。これが、歯周病のために30歳代半ばぐらいから徐々に深くなって、歯と歯茎の間に隙間があいてくるのです。
3㎜以上の隙間ができると、炎症が起き、出血します。歯周病が始まっています。
ポケットの検査ですが、中の歯垢をきれいに取り除き、歯肉の腫れがおさまってから、細い針のような器具を歯と歯茎の隙間に差し込み、歯周ポケットの深さを測り、出血のあるなしなど歯肉の状態を調べます。
それともうひとつ重要なのは、X線検査です。歯を支える骨に変化がないか調べます。歯周病が歯の根元ですすむと、歯を支えている歯槽骨が、自分にも害が加わることを恐れ、退却していくと思ってください。この歯槽骨が減っていないかを調べるのが、X線の検査です
歯周病は誰にでも起こる病気です。早期発見があなたの歯を救います。