治るむし歯と治らないむし歯

ほんのちょっと白くなっているだけなら、削らなくても治ります。

初期のむし歯なら、削って詰める処置を急ぐ必要はありません。
まず、むし歯になった原因をむし歯のリスク検査などで探り、口の中の環境を改善しましょう。
エナメル質にできた初期のむし歯は、白く変色していても、歯についたバイオフィルムをとり、感染した部分だけを取り除き、むし歯の進行を止める薬を塗ります。あとは、フッ素入りの歯磨き剤で毎日しっかり磨けば治っていきます。
ただし、表面はたいしたことがなくても、その下でむし歯が進んでいることもあるので、注意が必要です。
こんなときにエナメル質は針で強く突くと簡単に壊れてしまいます。ですから、注意深く観察する必要があります。表面が一部壊れていれば、歯の内部に細菌が入っていると考えられます。しかし、壊れているところが見つからなければ、針で突いて探すわけにはいきません。
現在ではレーザー光線を当てて、その屈折で歯の硬さを調べる機械もあります。
歯の硬さと、その人の年齢やむし歯リスクを総合して治るむし歯か治らないむし歯かを判断します。
むし歯と言えば削るのが第1選択ではないことを覚えておいてください。

むし歯菌がどのくらいいるのかをチェックすることが必要です。